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●血糖トレンドをライフスタイルにうまく組み込むことで、血糖管理はもっと効率的になる
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●そのためには、血糖トレンドを記録する持続グルコース測定(CGM)を生活の中でうまく使うことが必要
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●ライフスタイルに合った血糖管理法を探している人、新しい血糖測定方法に興味がある人におすすめの記事
血糖トレンドのある暮らし
血糖トレンドのある暮らし
職業によって、1日の活動量や食事をとるタイミングはそれぞれ異なります。
いろいろなスタイルの生活の中で、うまくCGMを活用するヒントをご紹介します。
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●1日の中で座って過ごす時間が長く、活動量が少ない
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●運動をする時間がとれない、つらい運動はしたくない
CGM活用のヒント
できる範囲でなるべく体を動かし、それによる血糖変動をCGMで確認してみましょう。運動の効果を目で見て実感することで、運動に対するモチベーションアップになることが期待できます。
エスカレーターの代わりに階段を使う、デスクワークの最中も1時間に1回は立ち上がって体を動かす、買い物などの日常生活動作を積極的に行うなど、スキマ時間を有効活用しましょう。
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●体を動かすことが多いため、低血糖を起こすリスクが高い
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●食事の時間が不規則になりがち
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●多忙のため、活動量に見合った量の食事を摂れない可能性がある
CGM活用のヒント
活動量が多いため、予期せぬタイミングで低血糖を起こしてしまう可能性があります。あらかじめ設定した血糖値でアラートが鳴るように機器を設定して、低血糖が起きた場合には早めに対処できるように備えましょう。
CGMなら、作業の合間でも手軽にスマホで血糖変動を確認することができます。こまめに血糖変動をチェックすることで、低血糖による事故の予防となることが期待できます。
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●夜勤・日勤のシフト勤務の場合は、食事回数や食べる時間、睡眠時間が一定ではない
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●食事を麺類や丼ものなど、簡単なもので済ませてしまいがち
CGM活用のヒント
CGMの測定記録を集約したAGPを使えば、1日の中で高血糖・低血糖が起きやすい時間を把握することができるため、低血糖の起きやすい時間を意識して補食をとるなど、あらかじめ対策を考えておくことができます。
また麺類や丼ものによる血糖の上がり方と、定食等バランスのいいメニューによる血糖の上がり方を血糖トレンドで比較して、血糖変動を抑えたメニュー選びに役立てることも可能です。
(各ライフスタイルの特徴はイメージです)
監修:岡山済生会総合病院 内科・糖尿病センター 副センター長 利根 淳仁 先生
【参考】
橋爪真彦: 糖尿病ケアプラス 2023;20(5):622-626.
森田弥江: ナーシング・トゥデイ 2003;18(6):142-142.
柾屋美緒: 日本医事新報 2016;4815:38-43.