血糖トレンドのある暮らし

運動と血糖トレンド

ここがポイント
  • 短い時間であっても運動には血糖変動を改善する効果がある
  • 日常生活動作や1日1回の有酸素運動でも血糖変動は改善される
  • 運動をしたいけれども時間がとれない人、良好な血糖管理のヒントを知りたい人におすすめの記事

運動が血糖変動に及ぼす影響

運動は、食事療法と同じく糖尿病治療の基本として位置づけられています。しかしやってみようと思っても、なかなか時間がとれなかったり、運動そのものに苦手意識があったりなどの理由で、実行に移せない人が多いのではないでしょうか。
最近の研究では、15分といった短い時間でも、体を動かすことで血糖変動は改善することがわかっています。さらに、運動に合わせて血糖変動を確認すれば、その効果を実感して、よりモチベーションが上がることが期待できます。まずは、できる範囲で体を動かすことから始めてみてはいかがでしょうか。

  • 運動の影響①:15分程度の日常生活動作日常生活動作とは、家事や買い物といった、普段の生活の中で行われるような動作のことです。
    1日3回、食後に15分ほどの日常生活動作や軽い運動を行うことで、血糖値の上がり方がゆるやかになるという研究結果が報告されています1)
  • 運動の影響②:45分程度の有酸素運動有酸素運動は、ウォーキングや水泳、ジョギングなどの全身運動のことです。1日に1回でも、45分程度の有酸素運動を行えば、1日を通じて血糖上昇がゆるやかになることがわかっています1)
  • 運動の影響③:食事の直後の運動食事のあとの運動には、食後の急激な血糖上昇を抑える効果があります。特に、食事の直後に運動を行うと、血糖変動幅に対する効果が最大になることがわかっています2)

監修:岡山済生会総合病院 内科・糖尿病センター 副センター長 利根 淳仁 先生
1)van Dijk JW, et al.: Diabetes Care. 2013;36(11):3448-3453.
2)Solomon TPJ, et al.: Pflugers Arch. 2020;472(2):271-280.

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