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●令和5年時点で糖尿病が強く疑われる人は男性全体の11.4%、女性全体の6.4%に達する
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●日本では、糖尿病の治療開始が遅れることや継続できないことが課題となっている
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●自分のためにも社会のためにも、糖尿病を指摘されたら血糖管理を行うことが重要
糖尿病の基本
糖尿病の基本
令和5年の国民健康・栄養調査では、糖尿病が強く疑われる者(HbA1cが6.5%以上、または糖尿病の治療中)の数は20歳以上の男性の11.4%、女性の6.4%に上るとされています1)。またこの割合は、男女とも年齢が高くなるほど大きくなる傾向が示されています。しかし糖尿病を強く疑われる人であっても、その4割は特に治療を受けていないこととなります1)。
糖尿病のある人は、診断されて治療を開始しても受診を続けられず中断する方が、1年間で約8%の割合でいるとされており2)、治療開始の遅れとともに日本の糖尿病治療における重要な課題となっています。
糖尿病は網膜症や腎臓病、心血管疾患、脳血管疾患など、生命やQOLに重要な影響を及ぼす合併症を引き起こすリスクの高い病気です。また透析患者さんの4割近くが糖尿病による腎症が原因で透析を始めており3)、糖尿病は経済的にも社会に負担を与えていると考えられます。
個人および社会に対する負担を最小限に抑えるためにも、糖尿病のある人はきちんと血糖管理を行い、重症化予防を目指すことが重要です。
監修:岡山済生会総合病院 内科・糖尿病センター 副センター長 利根 淳仁 先生
1)厚生労働省: 結果の概要. 令和5年国民健康・栄養調査. 2025年8月25日閲覧.
2)「糖尿病受診中断対策包括ガイド」作成ワーキンググループ: 糖尿病受診中断対策マニュアル かかりつけ医の先生方へのアドバイス.
https://human-data.or.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/dm_jushinchudan_manual_e.pdf. 2014年5月作成.
3)日本透析医学会: わが国の慢性透析療法の現況(2023年12月31日現在)
ADC-100794 v1.0 10/24
