血糖トレンドを確認する方法
血糖トレンドを確認する方法
低血糖や高血糖が疑われるときには、SMBGで実際の血糖値を確認することが必要です。
CGMで測定される血糖値は間質液に含まれるグルコース濃度からの推定値のため、低血糖症状を感じたときなどは、SMBGで正確な血糖値を測定する必要があります。
安全な血糖管理のため、SMBGを行うタイミングはあらかじめ主治医に確認し、指示をよく守るようにしましょう。
センサーをつけたままで30分までの入浴やシャワー浴が可能です。
センサーをつけたままではできない検査や治療があるので、必ず医療機関に伝えましょう。 CGMのセンサーをつけているときは、レントゲン撮影やMRI、CTスキャンなどの画像検査はできない場合があります。またペースメーカーなど、他の埋め込み式医療機器との併用はできない場合があります。
主治医と相談しながら、自分に合ったやり方を探してみましょう。 神経が集まっている指先は、特に痛みを感じやすい部分です。それに比べて手のひらや耳などは痛みは少ないようですが、器用に動かせる指先に比べて、必要な血液を採取しづらいというデメリットがあります1)。主治医と相談しながら、自分がやりやすい方法を考えてみましょう。また日本の研究では、SMBGの重要性をよく理解できていない人は、SMBGの痛みを強く感じやすい可能性がある、ということがわかっています2)。主治医と一緒に、もう一度SMBGの必要性や目的を確認してみるのもよいかもしれません。
SMBGは指先の毛細血管の血、病院では腕の静脈の血で血糖値を測定するため、差が出ることがあります。 静脈の血は筋肉でグルコースが使われた後の血液なので、毛細血管の血に比べて血糖値は低くなります3)。また食事の前後でも血糖値は変わります。気になる場合は、主治医にSMBGの記録を見せて、問題ない程度の違いかどうか確認してもらいましょう。正しく判断してもらうためにも、SMBGの記録には血糖値だけでなく、そのときの食事や運動、生活上のできごとも記入しておくとよいでしょう。
監修:岡山済生会総合病院 内科・糖尿病センター 副センター長 利根 淳仁 先生
1)目黒周:Calm~Approach to Glycemic Variations~ 2018;5(2): 96-100.
2)Tanaka N, et al.: J Diabetes Investig. 2018;9(5):1203-1211.
3)中島康仁ほか: 糖尿病ケア. 2006;3(9):865-870.