血糖トレンドを確認する方法

方法の比較③ 測定方法

ここがポイント
  • 持続グルコース測定(CGM)、血糖自己測定(SMBG)の血糖測定方法は大きく異なる
  • それぞれの特徴を理解して、自分にとってのメリット・デメリットを考えて選択しよう
  • 血糖管理の改善を考えている人、新しい血糖測定方法に興味がある人におすすめの記事

持続グルコース測定(CGM)の測定方法1)

CGMでは、専用のセンサーを上腕やお腹に貼り付けて、皮膚の下を流れる間質液に含まれるグルコース濃度を測定します。

センサーは機器によって1〜5分間隔でグルコース濃度を測定しており、測定結果はリアルタイムでスマートフォンや専用デバイスで確認することができます。家族とデータ共有することも可能です。
また決まったグルコース濃度になったらアラートを出すように設定することができる機器もあるので、思わぬ低血糖や高血糖を予防するのに役立ちます。
センサーは、機器によって決められた期間の間はずっと装着しておくことができます。入浴や水泳も可能です。ただし、センサーが皮膚に触れている箇所にかぶれなどが起きることがありますので、皮膚に変化がみられた場合は主治医に相談しましょう。
なお、センサーをつけたままMRIやCTスキャンなどの画像検査を受けられない場合があります。CGM使用中にこれらの検査を受ける予定がある場合は、センサー装着のタイミングについて主治医や検査を受ける医療機関と相談しておきましょう。

血糖自己測定(SMBG)の測定方法

SMBGでは、指先を専用の針で穿刺(刺すこと)して血液を採取し、専用のセンサーで血糖値を読み取って測定します。針とセンサーは1回ごとの使い捨てで、測定前後で皮膚を消毒するためのアルコール綿も必要になります2)
血液中のグルコース濃度をそのまま計るため正確な血糖値を知ることができますが、睡眠中など測定していないときの血糖変動を知ることはできません。

CGMを使っていても、CGMでの測定結果と実際の症状が合わないときなどは、SMBGを行って実際の血糖値を確認する必要があります3)。CGMで安全に血糖管理をするために、SMBGは医師の指示したタイミングで行うようにしましょう。

監修:岡山済生会総合病院 内科・糖尿病センター 副センター長 利根 淳仁 先生
1)菅沼由佳ほか:Medical Technology. 2023;51(4):414-417.
2)中島康仁ほか:糖尿病ケア. 2006;3(9):865-870.
3)リアルタイムCGM適正使用指針, 2024年3月6日改定. http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?content_id=111(2024年4月閲覧).

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