血糖トレンドを確認する方法

方法の比較② 対象となる人

ここがポイント
  • 持続グルコース測定(CGM)、血糖自己測定(SMBG)にはそれぞれ異なる特徴があるため、適している人も異なる
  • ライフスタイルや好み、糖尿病の状態、治療内容などから判断して自分に合ったものを選ぶことが重要
  • 血糖管理の改善を考えている人、新しい血糖測定方法に興味がある人におすすめの記事

持続グルコース測定(CGM)が適している人1)

日本糖尿病学会では、CGMを長期的に使用したほうがいい人として、以下のような人を挙げています。

インスリン注射をしていても
血糖変動が大きい人
生活が不規則で血糖が不安定な人
スポーツや肉体作業など体を動かすことが多く、
血糖が大きく変わりやすい人
低血糖対策を行う必要がある人

また短期的に、あるいは必要に応じてCGMの使用を検討したほうがいい人としては、

  • インスリン注射を新しく始める人
  • お薬の追加や変更、服用量の変更がある人
  • 食事や運動などの生活習慣を見直す必要がある人
  • 手術や歯科の処置のために、すぐに血糖を改善しなければならない人
  • シックデイ(感染症などによる発熱、下痢、嘔吐など、で食事がとれない状態)の場合
  • インスリンが必要な妊婦、インスリンを使用していてHbA1cの改善が必要な人

などが挙げられます。

血糖自己測定(SMBG)が適している人

SMBGもCGMと同様、インスリン療法中の方、インスリン注射はしていなくても治療効果の上がらない原因を知りたい方、シックデイや妊娠中など厳格な血糖管理が必要な方に適しています2)
ただしCGMとは測定する方法やデータのとり方が違うので、方法の比較① わかること方法の比較③ 測定方法を参考に、血糖測定の目的や自分のライフスタイル、好みに合わせた方法を選びましょう。

CGM・SMBGで保険が適用される人

SMBGは、インスリンやGLP-1アナログ製剤の注射を行っている方や、妊娠中の方(要件をみたす場合)を対象に保険適応となり、毎月の測定回数によって負担額が異なります。
CGMはインスリン療法を行っているすべての糖尿病のある方、要件をみたす場合インスリン療法以外で治療中の2型糖尿病のある方において保険適用の範囲で使用できます。
機器には保険診療上の算定要件があり詳しくは医師、もしくはかかりつけの医療機関にお問い合わせください。

監修:岡山済生会総合病院 内科・糖尿病センター 副センター長 利根 淳仁 先生
1)リアルタイムCGM適正使用指針, 2024年3月6日改定. http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?content_id=111(2024年4月閲覧).
2)中島康仁ほか:糖尿病ケア. 2006;3(9):865-870.

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