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「血糖トレンド」とは糖尿病の管理における新しい概念です。睡眠時も含め24時間連続でグルコース値を測定する技術により、患者さんや医師が血糖トレンド(変動)を「見える化」できるようになりました。
血糖トレンドの「見える化」は、血糖の変動や推移を点(ある時点の測定値)ではなく波形の線(連続測定の値)で表示するため、血糖コントロール状況の全体像や傾向を容易に把握することができます。
血糖トレンドが「見える化」されることで、糖尿病患者さんは無自覚性低血糖や高血糖の存在に早期に気づき、予測して対策をたてることが可能となるため、主体的な行動が取りやすくなります。また、この情報をもとに、医療従事者は患者さんと協働して、より良い治療方針を決定できるようになります。
血糖の一日の変化をみることで、どの食事を中心とした生活習慣の影響を受けて血糖がどのように変動したのかを知ることができます。
血糖の上がり方・下がり方は、食事に含まれる糖質の量だけでなく、栄養素の種類や量、バランス、食べ方などによっても大きく変わります。
血糖トレンドをみることで、食事の内容を考えたり、食事をとる時間を工夫するなど、血糖を適切にコントロールするための対策を立てやすくなります。
自己測定では把握することが難しい睡眠中の血糖の推移も、血糖トレンドをみることで知ることができます。
睡眠中の低血糖は本人が気づかないことも多く、知らないうちに眠りが浅くなったり、いやな夢を見るなどの症状に繋がっていることがあります。
対処が遅れて重症化する前に、血糖トレンドでリスクを把握して、事前に対処することができるようになります。
血糖値スパイクとも呼ばれる急激な血糖の上がり下がりは、動脈硬化を進行させ、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを高めると考えられています。
HbA1c(過去1~2ヶ月間の血糖値の状態を知ることができる)の値が同じでも、血糖の上がり下がりの幅が小さい方が「質の良い血糖コントロール」と言うことができます。
血糖トレンドをみることで、血糖コントロールの質がわかり、危険な病気の予防のための対策をとることができます。
健康な人でも、血糖は一日の中で様々な影響を受けて変動しています。
食事、運動、ストレス、ホルモンバランス、薬など、血糖に影響を与える要因は様々。血糖が生活の中で何に影響を受けて、どう変動したのか、血糖トレンドをみることで把握することができます。
一日のリズムを自分でコントロールするために、血糖トレンドを活用してみませんか。